手法解説

1年のふりかえりは、誰と組むかで得られるものが変わる

2026-10-19 ・ 元記事: Qiita

手法の進め方は手法カタログの1年のふりかえりのページにまとまっています。この記事は、実施して見えてきたことを書いた読み物です。

17人に、4ターン

新人17名に対して、1年のふりかえりのワークショップを実施しました。3人または4人の5グループで、4ターン。最終ターンで2人分の空きが出たので、ファシリテーターである私も参加してみたり、新人の1名が2回目を名乗り出たりと、いろいろな実験ができた回でした。

そこでもらったフィードバックが面白かったので、残しておきます。誰と組むかによって、得られるものがはっきり変わるのです。

思考のタイプが違う人と組むか、似た人と組むか

真逆のタイプの人に悩みを共有すると、真逆だからこその考え方が返ってきます。自分の中にはない発想なので、新たな気づきが生まれます。

一方、同じタイプの人に悩みを共有すると、思いを共感してもらえます。共感されることで、その思いを大きく広げていくことができます。背中を押してもらえる感覚です。

どちらがよいという話ではありません。気づきがほしいのか、後押しがほしいのかで、組みたい相手は変わるということです。

自分を知っている人と組むか、知らない人と組むか

自分のことを知っている人に悩みを共有すると、「あなただったらこうできるよ」という、その人を知っているからこそのアドバイスがもらえます。

自分のことを知らない人に共有すると、まったく別のことが起こります。コンテキストが共有されていないので、まず自分の状況を物語として説明しなければなりません。この説明する行為そのもので、自分の内省が深まります。そして、相手の土台に立った、自分ではイメージすらできなかったアドバイスが返ってくることがあります。

1年のふりかえりで「普段一緒に働く人だけで組むより、背景の異なる4人で組むほうがよい」と言われるのは、この効果があるからです。

同じ人が2回やることの意義

このワークショップでは、1人が複数回参加することにも意味がありました。

1回目で悩みを共有し、学びや気づきが生まれた状態で2回目に臨みます。すると、1回目でもらったアドバイスや気づきに対する自分の納得感を、2回目の参加者に共有したうえで進められます。それによって、確実に別角度からのアドバイスや、内省の深掘りが起こります。

そしてもうひとつ。1回目では共有できなかった話ができるようになります。

「言えなかったこと」は、1回終わってみてはじめてわかるものです。話し終えたあとに、あれを言えばよかった、あれは言わないでおいたな、と気づく。それを2回目で言えるようになるので、また新しい観点での気づきが得られます。

1回で完結させるのではなく、少し間を置いてもう一度やってみる。時間はかかりますが、それだけの価値はあります。

おわりに

新人向けとしては2年連続の実施でした。毎年、いい学びと気づき、そして次のアクションを持って、次の年次へ進んでいってくれていると感じています。

1年のふりかえりをやってみようと思っている方は、誰と誰を組ませるかを少し意識してみてください。それだけで、参加者が持ち帰るものが変わってきます。