Timelineを深掘りする。事実と感情でチームの1週間を可視化しよう
2026-07-15 ・ 元記事: Qiita
手法の概要・イメージ図・基本の進め方は手法カタログのタイムラインのページにまとまっています。この記事は、実践のポイントを深掘りする読み物です。
Timelineとは
Timelineは、事実と感情を両方あわせて書き出し、全員で共有するための手法です。事実と感情を共有してチームの持つ情報を整理し、カイゼンのためのアイデアを出しやすくします。感情を引き出すことで、チームのことを「自分事」として考えやすくなるのも大きな特徴です。
書き方はシンプル。「どんなことが起こったか」という事実と、「それに対してこう感じた」という感情を、1枚の付箋にあわせて書きます。たとえば「Aさんに資料作成を手伝ってもらえてうれしかった」という具合です。
このとき、ポジティブな感情とネガティブな感情は別々の色の付箋で表します。ホワイトボードに時系列の横軸を引き、その上に貼り出していくと、色の分布から「チームがいつ、何に対してどんな感情を持っていたか」の偏りが見えてきます。
1週間分なら、初めての場合は25分程度を見ておきましょう。
進め方:個人ワークと共有を分ける
個人ワーク(8分程度)では、できる限りPCや手帳を見ないで、記憶だけを頼りに思い出します。記録を見ると、書き写すことに集中して内容が頭に入らなかったり、チームに影響のない些細なことまで挙がって重要な意見の重みが薄れたりするためです。
時間が余ったら、他の人の付箋を見て「そういえば自分はこう思っていた」という同意・反対意見を新たに書いて貼りましょう。
共有(10〜15分)では、似た意見のグルーピングやラベル付けをしながら進めると、次の手法にスムーズにつなげられます。共有の中では、事実や感情の偏りに意識を向けてみてください。いつ偏りがあるか、どんな事実に対して偏りがあるか。その傾向から、チームが何に取り組むべきかがぼんやりと見えてきます。
実践を変える4つのポイント
① 他人と同じ意見でも、気にせず書く
意見を出すとき、「できるだけ他の人と被らない意見を出そう」という意識が働きがちです。ふりかえりでは、その考え方を捨ててください。
ふりかえりで大事なのは「誰がどんな意見を言ったか」よりも「チームがどんな意見を持っているか」です。複数人が同じ意見を持っているとわかれば、「それなら変えていこう」という意思が働きやすくなる。そのチームの意見の大きさを可視化してくれるのが、付箋の枚数なのです。
② 前回のアクションの結果を書く
ふりかえりは継続する活動であり、アクションは実践されて初めてチームに変化をもたらします。実践した結果は100%成功とは限りません。結果を必ずTimelineに書いて、次のカイゼンへ活かしましょう。
③ 共有は「自分から」話す
ありがちなのは、ファシリテーターが付箋を左上から読み上げ、「これは誰の意見ですか?」と聞いてから答えてもらうパターン。会話のバトンの受け渡しにタイムラグが生じて、かなり非効率です。
共有するときは、参加者が自分の判断で、自分の付箋を自分から発言します。左から時系列順が基本ですが、正確な順番にこだわる必要はありません。次に話そうと思った人がどんどん発言していくよう促しましょう。
④ 話していない人が、書く
参加者は必ずと言っていいほど、付箋に書かれた内容以上の情報を話してくれます。この情報こそ、全員で共有すべき価値ある情報です。ただ、話しながら自分で追記するのはとても難しい。
だから、聞いている人が、話されている内容をどんどん付箋に補記していきます。メモを加える、矢印で関連する付箋を結ぶ、付箋を移動する。これをファシリテーター1人ではなく、参加者全員で行います。
このテクニックはTimelineに限らず、普段の仕事の議論でも使えます。言葉だけのやり取りは空中戦になりがちで、議論の軸がぶれても気づけません。「話していない人が書く」という意識だけで、この問題は簡単に解消されていきます。
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