駆け出しエンジニアのための「ふりかえり」のススメ
2026-08-19 ・ 元記事: Qiita
この記事について
エンジニアを始めて間もない方や、ふりかえりに悩んでいる方に向けて、成長を加速させる「ふりかえり」を紹介します。私が企業やコミュニティで実施している新卒向けふりかえりワークショップの内容がベースです。
ワークショップ資料は成長を加速させるふりかえり実践ワークショップで公開しています。ワークの部分は、実際に手を動かしながら進めると理解が深まります(資料を利用・転記する場合はクレジットの明記をお願いします)。
正解のない世界へようこそ
学業におけるテストとは違い、エンジニアの仕事に「これ」といった正解はありません。正解が与えられていた世界から、正解のない世界へと入っていくことになります。
そして、ふりかえりにも「正解」はありません。「正しいふりかえり」というものは存在せず、自分自身の手で、自分にとって最高のやり方を作り上げていく意識が重要です。まずは自分のふりかえりのやり方を知ること。今のやり方で大丈夫です。自分の現在地を知ったうえで、ふりかえりを繰り返して成長につなげていけばOKです。
ふりかえりは成長を加速させる
人は仕事を繰り返すだけでも、少しずつ成長していきます。仕事のフローを繰り返すことで経験が溜まり、生み出せる価値は少しずつ大きくなります。
そこに「ふりかえり」を意図的に加えると、仕事の考え方・プロセス・チームワークなどさまざまな領域で生まれた気付き・学び・示唆を、新たに仕事へ活かせるようになります。これが成長を加速させ、より速く、より大きな価値を生み出す力になります。
もうひとつ知っておいてほしいのが、思考のクセは人によって異なるということ。同じ出来事でも、直感的にどう捉えるかは千差万別で、そこに正解も誤りもありません。大切なのは自分の思考のクセを知ること。自分がどんな視点からモノを見やすいのかを知ったうえで、それ以外の視点でも物事を観察してみてください。
型から始めて、自分のやり方へ
手法はあくまで「型」でしかありません。最初はYWTやKPTのような型を真似てみて、そこから自分なりのやり方にカイゼンしていきましょう。ひとつの手法にこだわる必要すらありません。いろいろ試して、自分に合うものを見つけてください。
よくある質問
Q. なぜ「振り返り」ではなく「ふりかえり」と表記しているの? 「振り返り」と書くと堅いイメージや「反省会」のイメージを持たれやすいため、それを払しょくする意図で、ひらがなの「ふりかえり」と表記しています。「これだけ!KPT」の著者・天野勝さんの影響と、「ふりかえり」がなぜ「振り返り」ではなく「ふりかえり」かという記事の影響を、どちらもリスペクトしたうえでのことです。
Q. どんな単位でやるといい? 「ひとりで」「チームで」「グループ・組織で」「プロジェクトで」といった単位でそれぞれ行うとよいでしょう。ひとりのふりかえりの観点はひとりでふりかえりをするための様々な「観点」にまとめています。
Q. ひとりで正しくふりかえりができるか不安です。 正しいふりかえりというものは存在しません。自分のやり方が気になるなら、他の人と一緒にふりかえったり、ふりかえりの内容を聞いてもらってフィードバックをもらうとよいでしょう。
Q. どうやって習慣付けすればいい? おすすめはルーチン化です。毎日同じ時間にふりかえるようスケジュール帳に入れたり、botで自分に通知したり。慣れないうちは、受動的にでもふりかえりができるトリガーを作りましょう。
Q. 時間がないときに使える簡単なツールは? ツールより先に、まず手を動かすことをおすすめします。時間がなければ、頭の中でふりかえるだけでも十分効果があります。ツールを使う場合は、手段と目的が逆転しないように。
Q. 授業の復習と仕事のふりかえりの違いは? 学校の「復習」は、習った内容を見直し記憶し直す活動のイメージが強いです。次にどう活かすかまで考えるのが、「復習」と「ふりかえり」の違いだと考えています。
Q. ふりかえるとやるべきことがどんどん増えてしまいます。 「やらないことを決める」のもふりかえりです。やるべきことが増えすぎるなら、無駄を減らす・行動をなくすという選択肢を検討しましょう。
おわりに
自分なりのやり方で楽しくふりかえりを行い、成長を加速させていきましょう! 手法を探したくなったらふりかえり手法カタログを、悩んだら悩みQ&Aをどうぞ。